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各務原市で空き家を解体する前に確認したいこと|固定資産税・補助金・手続き

空家

佐竹 伸仁

筆者 佐竹 伸仁

各務原市で空き家を解体する前に確認したいこと|固定資産税・補助金・手続き

空き家を解体するかどうかは、「どう売るか」と「税金への影響」を比べてから決めるのがおすすめです。建物を取り壊すと土地の固定資産税の軽減が受けられなくなることがあり、各務原市の耐震化の助成制度では建物の除却(解体)は補助の対象外とされています。届出や登記などの手続きもあわせて確認しておきましょう。

「古い家だから、更地にしたほうが売りやすいのでは」「解体に使える補助金はないの?」というご相談をよくいただきます。

この記事では、各務原市や国の公表している情報をもとに、解体を決める前に確認したいことを順番に整理します。

この記事でわかること

  • 解体すると固定資産税がどう変わるか
  • 各務原市の補助制度の状況
  • 解体するときに必要な届出と登記

解体するかは「売り方」から考える

古い家でも、建物を残したまま売る方法はあります。解体は費用も時間もかかり、元に戻せないため、先に売り方の選択肢を並べてみることが大切です。

空き家を売るときの主な方法は、次の3つです。

売り方 考えておきたいこと
建物を残したまま売る 解体費用を先に払わずに済む。建物を直して使いたい人、建て替えたい人の両方が検討できる
解体して更地で売る 土地の様子が分かりやすくなる一方、解体費用の負担と、固定資産税の軽減がなくなる点に注意
売った後に買主が解体する 解体の段取りを買主に任せられる。価格や条件は買主との話し合いで決める

たとえば、遠方に住んでいて立ち会いや業者探しが難しい場合は、建物を残したまま売り出し、買主の希望に合わせて考えるほうが負担を抑えられることもあります。

相続した空き家は特例の条件も確認

亡くなった方が一人で住んでいた古い家を相続して売る場合、「空き家の3,000万円特別控除」が使えることがあります。国税庁によると、家を取り壊して土地を売る場合は、取り壊した後の土地を建物などの敷地として使っていないことなどが条件です。

令和6年1月1日以後の売却では、売った翌年の2月15日までに買主が取り壊す形でも対象になる場合があります。特例を使えるかどうかは、解体の前に税務署や税理士に確認しましょう。

参考: 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例(国税庁)

解体すると土地の固定資産税が増えることがある

住宅が建っている土地(住宅用地)には、固定資産税を軽くする「住宅用地の特例」があります。建物を取り壊して住宅用地でなくなると、この特例が受けられなくなり、土地の税額が増えることがあります。

総務省が示している特例の内容は次のとおりです。

区分 固定資産税の課税標準
小規模住宅用地(200平方メートル以下の部分) 評価額の6分の1まで
一般住宅用地(200平方メートルを超える部分) 評価額の3分の1まで

固定資産税は、毎年1月1日(賦課期日)の状況をもとに課税されます。年の途中で解体すると、翌年1月1日の時点で更地になっているため、翌年度分から特例がなくなるのが一般的な考え方です。解体の時期は、売り出しの予定と合わせて考えましょう。

また各務原市では、土地の利用状況が住宅用地から変わった場合、変わった翌年の1月31日までに資産税課へ知らせるよう案内しています。

放置していても特例が外れることがある

一方で、建物を残していれば安心というわけではありません。国土交通省によると、管理が行き届かず市町村から「管理不全空家」や「特定空家」として勧告を受けると、その敷地は住宅用地の特例の対象から外れます。解体しない場合も、定期的な管理を続けることが大切です。

参考: 固定資産税(総務省)/土地の利用状況を変更された場合は申告を(各務原市ホームページ)/固定資産税等の住宅用地特例に係る空き家対策上の措置(国土交通省)


各務原市に解体の補助金はある?

各務原市の「建築物等耐震化促進事業(木造住宅耐震補強工事)」のページには、建物の除却の補助はありませんと書かれています(2026年7月更新)。解体費用は、基本的に自分で用意する前提で考えておくと安心です。

この事業で助成の対象になるのは、岐阜県木造住宅耐震相談士による耐震診断で「倒壊のおそれあり」とされた住宅の、耐震補強工事です。工事の前に建築指導課へ申し込む必要があり、令和8年度の募集は5戸、または予算の範囲内(申込順)とされています。

ほかの制度の有無や内容は年度によって変わることがあるため、解体を決める前に市の担当課へ確認しておきましょう。空き家の管理や活用については、市が毎月開いている無料の「空家等総合相談」(要予約)も利用できます。

参考: 各務原市建築物等耐震化促進事業(各務原市ホームページ)/空家等総合相談(各務原市ホームページ)

解体するときに必要な届出と登記

解体を決めたら、工事の前と後に手続きがあります。業者に任せられるものと、所有者が自分で行うものがあるので、見積もりの段階でどこまで対応してもらえるかを確認しましょう。

手続き 時期 提出先
建設リサイクル法の届出(延床面積80平方メートル以上の解体) 工事着手の7日前まで 各務原市長(建築指導課)
建物の滅失登記 取り壊した日から1か月以内 管轄の法務局
土地の利用状況の変更の申告 変更した翌年の1月31日まで 各務原市 資産税課

建設リサイクル法の届出は、工事を頼む人(発注者)が行う手続きで、市のページでは届出書、分別解体等の計画、付近見取り図、工程表、現場写真などが提出資料として挙げられています。

滅失登記は、不動産登記法で建物がなくなった日から1か月以内に申請することとされています。相続した家で名義が亡くなった方のままの場合など、手続きが複雑になりそうなときは、司法書士などの専門家に相談すると進めやすくなります。

工事の前に確認しておきたいこと

  • 家の中の荷物(家具・家電など)をどうするか
  • 隣地との境界の目印がはっきりしているか
  • 近所の方へ工事の時期をお知らせするか
  • 電気・ガス・水道などの停止や撤去の段取り

とくに荷物の片付けは、思った以上に時間がかかることがあります。売却を考えている場合は、片付けや解体の順番も含めて、早めに不動産会社と相談しておくとスムーズです。

参考: 建設リサイクル法(各務原市ホームページ)/不動産登記法 第57条(e-Gov法令検索)

注意点

  • 解体した後は建物を元に戻せません。売り方や特例の条件を確認してから決めましょう。
  • 解体の時期によって、翌年度の固定資産税に影響が出ることがあります。
  • 補助制度は年度によって変わることがあります。最新の内容は市に確認してください。
解体するほうがよいか、建物を残して売るほうがよいかは、建物の状態や立地、ご家族の事情によって変わります。迷ったときは、解体の見積もりを取る前に売却の相談をしておくと、比べる材料がそろいます。

※本記事は2026年10月時点の情報です。最新の情報は各務原市や国の公式サイトでご確認ください。

よくある質問

Q. 空き家を解体すると固定資産税は上がりますか?

A. 住宅用地の特例が受けられなくなるため、土地の固定資産税が増えることがあります。一方で建物の分の固定資産税はかからなくなるので、合計でどう変わるかは市の資産税課などで確認しましょう。

Q. 各務原市に空き家の解体補助金はありますか?

A. 市の耐震化促進事業のページには、建物の除却の補助はないと書かれています(2026年10月時点で確認)。ほかの制度は年度によって変わる可能性があるため、市の担当課に確認してください。

Q. 古い家は解体してから売ったほうがいいですか?

A. 一概にはいえません。建物を残したまま売る、売った後に買主が解体するなどの方法もあります。解体費用や税金への影響と比べて決めるのがおすすめです。

Q. 解体した後にしなければならない手続きは?

A. 取り壊した日から1か月以内に、法務局で建物の滅失登記を申請します。各務原市では、土地の利用状況が変わった場合、翌年の1月31日までに資産税課へ知らせるよう案内しています。

まとめ

空き家の解体は、売り方と税金への影響を比べてから決めるのが基本です。解体すると土地の固定資産税の軽減がなくなることがあり、各務原市の耐震化の助成でも解体は補助の対象外とされています。

「解体したほうがいいのか分からない」という段階なら、まずは建物を残したまま売る場合と、解体して売る場合の両方を聞いてみてください。比べる材料がそろえば、ご家族でも話し合いやすくなります。

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この記事を書いた人

佐竹 伸仁(宅地建物取引士)
未来ホーム株式会社(イエステーション各務原店)

物件の良い点も気になる点も正直にお伝えし、分からないことは確認してからお答えすることを大切にしています。各務原市での売却・購入、相続した家や空き家のご相談をお受けしています。
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